すべてはガレージからうまれた

スマートフォンをはじめとした電化製品のApple、検索エンジンのGoogle、ECサイトのAmazon、電動モーターサイクルのHarley、アニメーションのDisney、バービー人形のMattelといった世界的企業も、起業の始まりは自宅のガレージでした。
塾名のGARAGEには、「何かがうまれる場所」として、次代を担う人材を育成する想いがこめられています。
世界の名門学校を飛び級した少女との出会い
ある日、14歳のLA在住の少女からメールがきました。日本の国立大学医学部の受験を考えているが日本式の試験に慣れていないため対策してほしいとのことでした。インターネットを通じたオンライン授業の環境は整っていたため快諾しました。音楽家としても名が知られていて、名門校を飛び級していることもあり、非常に優秀な生徒でした。授業の空き時間に、おもしろがって、受験には関係のない日本の問題を出題しました。日本の小学生なら誰もが解ける基本問題です。
わかりやすい天才である彼女は簡単に解くことができるだろうと思っていました。しかし、彼女は、頭を悩ませ、結局解くことができませんでした。解き方を説明すると、納得したみたいでしたが、「こんな解き方思いつかないよ」と言いました。天才である彼女が解けない問題を、普通の日本の子どもが解くことができる。この事実に驚きました。そして、日本のテストは知っているか知っていないかを試されているのであって、何かの能力を求められているのではないと考えるようになりました。
受験対策とは問題の解法を再現する訓練である


分析化学という学問分野があります。ある物質群に含まれている物質を分離し、特定する方法論として、科学技術の発展の一翼を担ってきました。大学入試の化学において出題頻度が非常に高い分野です。例えば、無機金属イオン系統分析は問題として有名でしょう。簡単に言いますと、各物質の溶け方(溶解度積)に注目し、塩酸を反応させて銀・水銀・鉛を沈殿させたり、硫化水素を反応させて銅・ビスマス・スズなどを沈殿させたりして、物質群の構成物質を把握する手法です。この分析方法は、19世紀末頃までに、W.Hillebrand、K.Freseniusらにより体系化されました。すでに確立されたこのような分析方法を理解できているかが入学試験で確認されます。決して、自分の知識や知恵を駆使して新たな方法論を論じるわけではないのです。あくまでも「偉人が残した線をなぞる」だけです。求められるのは盲目的な素直さ、従順さです。そこには「考える力」「柔軟な発想力」は必要ないように思えます。

問題の解き方はシンプルに
受験で求められる情報量は膨大です。しかも、知識として記憶することが現行の受験制度では必要になります。記憶する量をできるだけ少なくするために、複雑な問題の統一的な解法を研究し、生徒に提供しています。あくまでも、合格までの最短距離を目指します。